【2024年春】ライブアイドル現場の最前列・最前管理を巡る度重なる事件まとめ

アイドル現場の最前列は、ファンの誰にとっても特別な席です。なぜなら、最前列は、他のファンの後ろ姿やフリコピ、連続ジャンプ(マサイ)などに視界を邪魔されることなく推しに集中できるからです。さらに、ファンにとっては推しからの指差しなどのレスポンス、通称「レス」は特に重要なもので、最前列では確実なレスを回収することができることもあり、多くの人が最前列に憧れています。

このように、魅力に溢れた最前列を巡ってファンの間でしばしば激しい闘争が生じます。そして、一部のファンは、不正行為によるチケットの入手チケットの偽造暴力などによる最前列にいる人や早番チケット所持者の剥がし行為衣類などを拡げての過剰な場所取り(通称「ポシュり行為」)などを行い、問題となります。こうした行為はしばしば組織的に行われ、最前列の管理行為を行うファンの集団は「最前管理」と呼ばれ、アイドル文化において古くから賛否両論、議論の的となってきました。

そんな最前管理と最前列で見たい最前管理外のファンの間におけるトラブルが2024年春、立て続けに発生しました。それらの事件は、SNS上で大規模に拡散し、物議をかもしています。この記事では、そうしたトラブルの中でも代表的な事例に関して、ご紹介します。

目次

『SACO FES』における暴行致傷事件

2024年4月21日(日)に豊洲PITにおいて開催された『SACO FES』で最前列を巡った暴行致傷事件が発生しました。

『SACO FES』とは

『SACO FES』は、振付師・槙田紗子氏が主催するアイドルフェスで、以下の総勢15組のアイドルが出演し訪れたファンを盛り上げました。

『SACO FES』で発生した暴行致傷事件の概要

『SACO FES』で発生した暴行致傷事件に関して、暴行被害を受けた入場整理番号1番を所持していたファンの方がXにおいてその詳細を投稿しました。

サコフェス でS1整番持ってる人です。

入場する前、順番抜かさないようとスタッフが言いました。席に向かうとき、後ろから走ってきた人にわざっとぶつけられて、倒れたら、他の人に馬乗りに押さえつけられて、殴られました。立ち上げるようになれたら、1列もう埋まってました。スタッフさんがもう一回整理できないと言われました。せっかく整番1なのに、こんなことあうと思わなかったです。警察被害届出しました。

暴行被害者のXより引用

同投稿には、その詳細と共に証拠として実際に持っていた整理番号1番のチケットの画像、暴行を受けて怪我をした患部の画像、医師による診断書の画像が公開されました。

同事件を受け、同フェス主催・制作・運営は、公式Xにおいて以下のように報告しました。

【4/21(日)開催 SACOFES. UNIVERS入場時に関するトラブルについてのご報告】

本公演制作会社より、開場時にお客様同士でのトラブルが発生したという報告を受けました。

その際に解決に向け、対象となるお客様とのお話し合いの場を設けさせていただきましたが、被害に遭われたとされるお客様より警察へ被害届をご提出される運びとなり、本件を警察へ引き継ぎをいたしました。

その後、警察の指示の上で安全確認を行い、本公演を予定通り進行させていただきました。

現在、制作会社・主催ともに警察からの調査に全面協力しております。

より一層安全管理に努めてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

また、本件に関する槙田紗子、ご出演アーティスト様への、ご意見やお問い合わせはお控えください。

『SACO FES』公式Xより引用

メディアの反応

今回の事件に関しては、国内のSNSで大きく拡散されています。被害者の被害状況に関するXのポストには多くの反応が寄せられており、多くの人が被害者のケガの容体などを心配しています。

今回の被害者が香港の方という事もあり、国内メディアに限らず、香港のメディアでも今回の事件は大きく報じられています。

今回の事件の原因と加害者の悪質性

今回の事件後、いわゆる「最前管理」による被害者をアンチする投稿も数多く投稿されています。そうしたコメントによると、被害者自身も普段から不正な方法などにより早番チケットを用いて最前列に行き、最前管理とトラブルになることが多かったというものです。真相は現在警察による捜査が行われていることもあり、今後明らかになっていくことでしょう。しかし、どのような理由があっても、オタク活動・推し活の中で、不正行為や犯罪行為、他者を精神・身体的に傷付ける行為は許される行為ではありません。また、普段から最前管理から見たら邪魔者であった今回の被害者を排除するために、今回計画的に暴行役などを動員し、犯行に及んでいた場合、その計画的な犯罪は非常に悪質なものです。

最前列争奪戦、最前管理を巡る問題と今後

ここでご紹介したような事件は、当該グループや運営、さらにはアイドル文化全体への世間からの偏見の原因となります。加害者が事件を起こしてまで確保したい最前列で、推しグループや推しメンバーを誰よりも一番近くで毎回見たいという気持ちは多くのアイドルファンが理解できるでしょう。しかし、その結果、グループやメンバーにまで、風評被害なども含め、被害を及ぼしてしまっては本末転倒です。

今後、同様な事件が起きないように、アイドルファン全体での意識改革が必要であると同時に、今回の主催・運営に限らず、アイドル業界一体となっての対策が求められるます。

投稿者 たま

アニオタ歴16年、ドルオタ歴6年

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